子供たちの幸福度について

ユニセフの研究所が作成した “子供たちに影響する世界(先進国の子供の幸福度を形作るものは何か)” という題目のレポートを、友人に紹介されて読んでみました。

題目にも書かれているように、レポートの対象は先進国です。経済協力開発機構(OECD)または、欧州連合(EU)に加盟する国の41か国の子供たちがこの調査の対象です。本当は、貧しい国の子供たちこそ、幸福度がどうなっているのかの目を向けるべきだと考えますが、それはさておき、ユニセフレポートの内容を見てみます。この分析手法は、精神的幸福度、身体的健康、スキルの3つの側面から考えるという手法です。精神的幸福度については、ポジティブな面での指標として生活満足度、ネガティブな指標として自殺率が使われています。身体的健康では、子供の死亡率と栄養不良を表す肥満率に焦点が当てられます。スキルについては、読解力・数学の学力に加え、友達が出来やすいかという社会的スキルが指標として採用されています。

それぞれの調査結果の要約として、日本に焦点を当てる形で次のように作表しました。

 

私の目を引いたのは、日本の順位がそれぞれの調査ごとに、はっきりと上位か下位に分かれて位置づけられていることです。まず、精神的幸福度の『生活満足度の高い15歳の子供の割合』は下から2番目の62%、『15~19歳10万人当たりの自殺者数』が7.5人で、少ない順で言うと上から27位、下から10位という結果です。これだけ見ると、日本の子供たちは、心の幸福が満たされていないということになりそうです。

 

かたや、身体的健康指標の『5~14歳の子供1,000人当たりの年間死亡数』の少ない数の順位でいうと、0.73人で、上位9位です。『5~19歳肥満の割合』で、14%とトップで一番少ないとの結果です。医療体制や治安を含めての身体的な健康は高水準に保たれていることを意味しているようです。

 

スキルの指標の調査内容には、私個人はどう評価していいのか戸惑っています。

その一つ『読解力・数学力の基礎レベル到達度』73%の上位5位で、ほどほどのレベルという理解でいいと思います。もう一つの調査項目『すぐに友達ができると答えた15歳の割合』が下から二番目との結果でした。そもそも『友達ができやすいか』といいうことは、見方によっては社会性というスキルと捉えられるのかもしれませんが、それだけではなく個人の性格や環境の要素もあると考えられます。私の疑問はさておき、ユニセフは社会性のスキルが低いという評価をしています。

 

本レポートには、子供の環境を客観的に把握するための補助データが掲載されていますが、その一つに各国の2007年と2019年の失業率がありました。それを見て思わず驚いたのですが、2019年の失業率は、日本が2.4%で一番低く、ギリシャは18.1%で最高位でした。下のグラフの通りです。改めて、精神的幸福度の表を見てもらいたいのですが、10万人当たりの自殺者数に注目してください。なんと、自殺者数が一番少ないのがギリシャで1.4人です。

ギリシャは、おとなの失業者は一番多いけれども、子供の自殺者が一番少ない。一体、これは何なのだ?日本の子供たちも、ギリシャの子供たちのように、もっと強く大らかに生きてもらいたいですが、問題はそんな単純ではないのかもしれません。

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