シニア人生・これからコンサルティングセカンドキャリア支援コラム東京オリンピックはどうなるのでしょうか?

東京オリンピックはどうなるのでしょうか?

東京オリンピックの聖火リレーが始まりました。

前回開催の1964年、私が8歳の時、私の住んでいた埼玉の大宮市(現在のさいたま市)でランナーが掲げて走るオレンジの炎をワクワクしながら見送ったことを思い出します。しかし今回は聖火リレーが始まったのに、そのワクワク感がなぜかありません。なぜでしょうか?単に年を取ったせいだけではなさそうです。頭の中に、気になることが湧いてきます。

 

元々、2020年7月に開催予定だった東京オリンピックの一年間延長が発表されたのが、昨年2020年3月24日でしたから、ほぼ1年前です。その1年前と今の状況を比べてみたいと思います。少しは状況が良くなったのか言うと必ずしも、そうでは無いようです。

去年の3月頃は、得体のしれないコロナウイルスがじわじわ広まりつつあり、どのように対処していいか見当もつかないという不安な気持ちを、日本中の誰もが抱いていたことと思います。当時は1日当たりの新規感染者が全国でも100人に達していない状況でしたが、感染拡大が著しく日本国民全員が恐れおののいていました。ウイルスの正体が不明であり、感染者の受け入れ態勢が全く整っていませんでした。世界中がほぼ同じような状況だったのですから、オリンピックの1年間の延長は当然のこととして、国民に受け入れられました。

 

あれから、1年経過しました。聖火リレーの始まった2021年3月25日の新規感染者数は日本全体で1,917人、東京都は394人で、丁度一年前の新規感染者数(全国で100人未満)を上回ります。現在の方が一年前の延期を決めた時よりも、はるかに新規感染者が多いのです。昨年と比べるとワクチン接種が見通せるようになり、病床数もある程度確保できているとの見方もあり不安感は昨年より減っているかも知れません。しかし、昨年言っていたような『コロナに打ち勝った状況でオリンピック迎えたい』という状況では、決してありません。オリンピックを今夏に開催するという決定は、コロナへの慣れと日本人特有の楽観的な合意形成をしやすい性質から生まれるのでしょうか?

 

それでは、安心してオリンピックを迎えることはできるのか、別の視点で考えてみます。海外からの観戦者の受け入れは取りやめとなりましたので、選手と関係者だけの来日となります。その際、選手にウイルスを持ち込まれては困ります。オリンピック参加選手に対するワクチン接種を徹底するという方法は、世界のワクチンを優先的に集めて接種する手段を取るのであれば、対応は物理的に可能です。ただ、その実施の判断は、誰が決めることになるのでしょう?今の世界がワクチン獲得競争を闘っている段階で、限られたワクチンをオリンピック選手に優先的に割り当てるなんてことが、許されるのでしょうか?仮に、どこかの国あるいは、どこかの企業や公的な組織がそれを率先して行うと申し出たとしたら、それに乗っかることで何が起こるのでしょうか?私は、ワクチン接種は国家毎に行なわれるものであり、オリンピックというイベントだからと言って、特別扱いをしてはいけない気がします。

 

とすると、ワクチンを接種してない状態の世界の選手たちを、東京オリンピックに受け入れざるを得ないという事態も考えられます。この場合は、参加国や個々の選手が様々な考え方を持つことになると思います。そして結果として国によってばらばらの対応・行動になりかねません。国家によっては、選手派遣を見合わせることを決定したり、選手自身が見送りたいと考える場合もあると思います。その判断をする前提は、やはり受け入れ側日本国の、選手の滞在期間中の対応方法如何だと思われますが、それについては、どこまで煮詰まっているのでしょうか?

現在の日本国内で、通常の飲食業すら日頃の営業スタイルが築けていない中で、4か月後に国家として海外のスポーツ選手を迎えること自体、相当無理がある対応に思えます。選手たちに健康管理を徹底して日々過ごしてもらい、安全な状態で競技を実施してもらうには相当な準備と仕組みづくりが必要ですが、それらをどのように実現するのかの表明すら、現時点でなされていません。一か月後の日本人の状況さえ予測不能ですから、4か月後のことを語ることは難しいでしょうが・・・。

 

夏の競技、ましてや極暑の日本の夏には、コロナ感染がない場合でも相当の医療の準備が必要と思われます。選手対応も当然のことながら、日本人だけになるかもしれない観客対応にもかなりのマンパワーが求められることでしょう。現在のコロナ対応に優先すべき時期に、オリンピックでの医療体制にまで行き渡るのかが心配になります。

今日は、白黒の結論めいたことを言うのは、止めておきます。組織委員会の事務局の皆さんには、安全開催のために、奮闘してもらう他ありません。

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