シニア人生・これからコンサルティングセカンドキャリア支援コラムコロナ感染、100年前のスペイン風邪と比べると

コロナ感染、100年前のスペイン風邪と比べると

日本でコロナ感染が始まってから、およそ一年余りが経過しました。

私は一年前にはまさか、こんなに長くコロナに悩まされるとは、予想していませんでした。二年目に突入し、ワクチン接種が漸く始まったので、将来に明るい兆しを少し感じ始めているのも事実ですが、その進行具合や効き目についてまだまだ、確信が持てません。これほど先が読みづらい問題を社会が背負わされたことは、私が生まれてこのかた60数年にはなかったと思います。

 

今から100年くらい前にスペイン風邪が流行しました。スペイン風邪の流行は3年ぐらいにわたり三つの波で押し寄せてきたようです。その当時(100年前)と比べると現代は、多くの情報が伝わり、医療体制や薬も各段に進歩しているので、半年から1年くらいで収まるだろうと、私は高を括っていました。ところが、一年経過をしても収束していません。では、いつになったら元の生活に戻るのでしょう?100年前に起きたことが何等か参考になるかもしれません。たまたま学生時代の友人が、当時の内務省衛生局がまとめた“流行性感冒「スペイン風邪」大流行の記録”(平凡社)の資料の一部を送ってくれたので、引用させて頂きます。その中に、日本国内の感染者と死亡者の統計値があります。その記録では、第一波(1918.8~1919.7)、第二波(1919.8~1920.7)第三波(1920.8~1921.7)と三つのステージに捉えていました。簡単な表にまとめると次の通りです。

あらためて、100年前のスペイン風邪の恐ろしさを感じます。第一波(1年間)の発症した国内の患者が合計で2,100万人余り、死亡者が25万人です。当時の日本の人口は5,700万人強ですので、最初の一年でスペイン風邪は日本国民の3分の1以上に蔓延していたことになります。ここからは私の推測ですが、当時の患者とみなされた数値は明らかな症状が出たから診療を受けた患者数であり、診療をしていない感染者や無症状の感染者の数は含まれておらず、実際の感染者数はもっと多くいたのだろうということです。ということは、スペイン風邪の際は、これより多い人間が1年目に罹患していたのかもしれません。

当時の感染者数は、今回の感染者数よりもはるかに大人数ですが、その大きな原因は情報の伝達に限度があったことだと思います。当時は感染の事実すら民衆が把握することが出来ず、まして予防方法の徹底もできなかったのでしょう。それに加えおそらく、住宅環境も今より劣っており、家族の一人一人が違う部屋で生活するような家庭はほとんどなかったでしょうから、家族は身を寄せ合うように毎日を過ごし、三密を避けようにもなかなか難しかったのだろうと推察します。

 

当時もマスク、手洗いの励行は社会として徐々に浸透していったのでしょうが、その予防措置には限界があったということだと思います。今のようにテレビやインターネットで感染状況のニュースや予防対策の周知などはできませんから。

 

CORONAVIRUS COVID-19 UPDATE text and blood sample vacuum tube on America flags background. Covid-19 or Coronavirus Concept

100年前の日本はスペイン風邪感染の流行からの1年間で、2,100万人の感染者、そして25万人の死亡者が発生しました。今回のコロナでは1年間で、感染者が44万人、死亡者は8000人強で収まっています。100年前は、感染を抑える手立てを施すにも、なかなか功を奏することは出来ず、結果として一年間で多くの人が感染してしまったということなのだろうと考えました。当時は今の時代と違って、ワクチン接種を広めたという記録はありません。二年目・三年目は徐々に感染者数が減少しますが、集団免疫ということではないでしょうか?

とすると、今回のコロナ感染への対応が全く異なることが分かります。百年前は、大規模な感染が進んだから、二年目では収束の傾向に向かうのですが、今回の場合は逆に一年目は感染を抑えられているから、いまだ感染していない人が新たに感染する危険性が残るので二年目も引き続いて慎重な行動を維持し続けなければいけないということです。今回の場合は、予防の手立てが行き渡った分、最初の一年間の感染者と死亡者が少ないですが、気を抜いて対処を間違えると二年目も感染が広まり続ける恐れもあるということです。

ワクチン接種については、100年前のスペイン風邪とは違い2年目には進行することになります。ここが、一番の違いです。ただ、元の安全な状態に戻るまでには、百年前と同じくらい2~3年くらいはかかると覚悟しておいた方がよさそうだと、私は予測しています。将来的には、インフルエンザのように、毎年、我々一人ひとりが予防接種するなどして、自己管理で注意していく病気になっていくのかもしれません。

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